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大正6年創業の中華そば屋がある。
メニューは中華そばとワンタンの2つだけだが、客は絶えない。店員は厨房に男3人、接客は女1人だ。 ここの中華そばを初めて食ったときは正直言ってまずいと思った。和風ダシと醤油のスープは油が殆ど浮いていないし、麺は今時のラーメンとは全く違う。若者には物足りない味だ。 この店は6のつく日が定休日で朝11時から売切れるまで営業している。しかし、11時には殆ど座れない。 注文は「おそば」か「ワンタン」かを選ぶだけなのでメニューらしきものがない。客が許されるオプションは「麺軟らかめ」か「ネギ多め」しかない。 暫くすると、小ぶりのどんぶりに並々入ったおそばが運ばれてくる。硬めの煮豚3切れとカマボコ1切れとネギが乗っている。 お客の半分はワンタンを注文する。 あまり好きじゃなかった味だが、酒を飲みすぎた翌朝や胃の調子が悪い時、無性に食べたくなる。 今日、ラジオを聴き終わって暫くして出かけた。10時45分に到着したが既に6組ぐらいの客がいた。客層は文字通り老若男女で、11時には満席になった。 この店はお客も店員も「合い席よろしいですか?」なんて聞かない。空いている席にただ座る。俺のワンタンが運ばれる頃にはご年配の女性が隣に座っていた。 不思議だが、中華そばもワンタンも最初の一口より最後の一滴の方が美味い。食の常識に反しているのだ。 価格は両方とも400円(最近まで350円だった)なので、店員は何を食べたかではなく、いくつ食べたかを聞く。俺はテーブルに400円を置き、「一つね」と言って店を出た。 100年前の中華そばが食えるこの町も捨てたもんじゃねぇーのである。
by mahi_mahi143
| 2009-07-12 00:39
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